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Ring-004

シンプルな甲丸リング、そのリングにぐるっと一周花や葉っぱ・蝶々などの自然モチーフを彫刻しました。
リングをクルクル回してみると、数種類の花や蝶々など色々な表情や場面などのストーリーを楽しむ事ができます。

 

この甲丸形状のリングはイタリアではAnello bombato(丸みを帯びたリング)と言います。
このタイプのリングは中身が空洞のものと、そうでないものがあります。
このリングは中が空洞ではなく無垢の金属なので、通常のフィレンツェ彫りよりも深く彫ることができ、深く彫ることで立体感や奥行き感を表現することができます。
花びら一枚一枚の柔らかさや質感などを小さなリングの中で表現しています。

 

深彫りはイタリア語でscavare(スカヴァーレ)と言い、何度もチャッポラ(タガネ・彫刻刀)を入れる為、通常の彫りの何倍も時間と手間がかかります。しかし金属を深く彫り崩していることで彫刻のような重厚な仕上がりとなります。

 

このリングは最後の仕上げに燻しを施して、金属を黒く染めて奥行きを生かしたデザインにしてみました。また燻し仕上げを施すと、時代とともに永く大事にされてきたようなアンティークの風合いを出すことができます。
シルバーならではの風合いも楽しんで頂けるジュエリーです。

Ring-003

ボロシリケイトガラス(Borosilicate glass)という強化ガラスとシルバーを組み合わせて制作したリング。
私はイタリアのフィレンツェに渡る前に、ガラスで作ったたくさんのルースを日本で制作しイタリアへ持っていきました。
留学前から頭の中にはたくさんの作りたいアイディアが既にあって、イタリアでそれらを制作しフィレンツェ彫りまで入れて完成させたいという思いが強くあったからです。
そしてそれらを実現できる環境がフィレンツェにはありました。原型制作、フィレンツェ彫り、透かし彫り、石留のマエストロ達にいつでも相談できる素晴らしい環境がありました。

 

こちらのリングもフィレンツェにいた時に制作した作品です。

 

ボリシリケイトガラスは、フラスコやビーカーなど理化学実験などに使われる器の素材とされているガラスで大変強度があるものです。
通常の石留のように地金を叩いて留めても割れることはありません。
こちらのガラスは変化色と呼ばれる色ガラスを使って制作しています。変化色のガラスは作業中の温度によってガラスの色味が変わる不思議なガラスで、透明感のある奥行きやグラデーションの様な色合いを出すことができます。
見ていると海の中を漂っているかのような、不思議な気持ちになってきます。
これは天然石とはまた違った魅力だと思います。

 

リングの腕には、全面にフィレンツェ彫りの代表的なモチーフであるアカンサス(葉アザミ)の模様を彫刻して仕上げています。

フィレンツェ彫りのアメジストリング

Ring-002

アメジストのシルバーリングをつくりました。
腕のデザインは、アメジストに向かってふっくらと広がりを持たせています。
デザインはシンプルなものですが、フィレンツェ彫りで全体を華やかに仕上げています。
身に着けて頂くと、彫りの輝きでリング全体がキラキラと輝きます。アメジストとのコントラストもとても美しいです。

 

リングの石座は地金をぐるっと一周たおして留める「覆輪留め」という留め方で留めています。
その石座の部分端から端まで、フィレンツェ彫りを入れています。
石座の彫りは、花びらがアメジストを優しく包み込むかのようなデザイン。
これは、石座の爪を倒してからタガネで花びらの模様を山形に彫りこんでいます。
石に傷を付けないように繊細に彫っていくことができるのも、手彫りのフィレンツェ彫りならではの技術です。

 

リングの腕の部分のフィレンツェ彫り。
Setaというシルクラインの彫りを入れて、その上から小さな唐草模様をいくつか組み合わせて装飾しています。
小さな唐草模様の組み合わせは、一つだけではなく、いくつかを組み合わせることで一つのデザインとなり完成されていきます。
ジュエリーの余白にどのように彫りを配置するか、どのような組み合わせにするかがとても大事です。
そんな事を日々楽しく考えながら、すべてのジュエリーに一点一点彫りをいれています。

Ring-001

フィレンツェの伝統的な技法、透かし彫り(Traforo Forentino)で装飾を構成したリングです。
イタリアフィレンツェの彫金学校在学中に制作した作品になります。
フィレンツェの透かし彫りを施したリングでは皆さんもご存じかもしれませんが、代表的なデザインはいくつかあるのですが、その代表的なリングを制作した後、2つ目のリングとしてこちらを学校で制作いたしました。
だいぶ透かし彫りにも慣れてきたころ・・・。そして透かし彫りの魅力にはまってきた頃でしょうか・・・・。

 

一つ一つの透かしの大きさは、ヤスリが入らないくらいの小さなものとなります。
工程としてはまずドリルで小さな穴をあけてから、その一つ一つの穴を糸鋸を小刻みに動かしながら透かしていきます。
大変手間と時間のかかる作業です。私はいつも、透かし作業するときには写経を行うかのように無心になって作業をしています。
人によって向き不向きはありますが、私はそういった無心になれる時間がとても好きで、自分はその作業は向いているのだなと思っています。

 

こちらのリングも透かし彫りを施し、石を留め最後に全面にフィレンツェ彫り(Incisione)を施しています。
幾何学的な連続する透かし装飾の中にバランスよく石が配置されており、眺めていると、建築の構造物の様な規則正しい美しさを感じることができるかと思います。
幅広のリングですが、全体的に透かしを施しているので軽やかに身につけることができます。