リング - treSensi - Page 3
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フィレンツェ彫りのイニシャルリング

Order-001

100年以上前に作られたアンティークジュエリーには、イニシャルが刻まれたものが多くあります。
大事な方のイニシャルが入ったものを身に着ければ、いつも一緒にいられるような気持になれたり。
自分のイニシャルが入ったジュエリーを身に着ければ、自分自身を守ってくれるお守りのような存在になってくれたり。

 

人それぞれの想いがイニシャルには込められています。
そんな想いを形にできるイニシャルリングをオーダーにておつくりしました。

 

K18イエローゴールドの丸いパーツを板材から切り出し、リング本体に溶接しています。
イニシャルが入っている場所にはシルクラインを彫刻して、その上から筆記体のイニシャルを刻みました。
シルクラインの上から彫刻することで、イエローゴールド盤面が優しい輝きを放ちます。
またイニシャル部分だけをゴールドにしたことで、イニシャルがシルバーとのコントラストで際立ちます。
アンティークジュエリーのようにクラシカルで優しい印象になるように、筆記体は柔らかく曲線的になるようにとデザインをしました。

 

イニシャルから繋がっていくリングの腕の上部にも、シルクラインを彫刻して統一感を持たせました。
そして、その上から小さな唐草を組み合わせたデザインを彫り、両サイドにはミル打ちを施してよりクラシカルな印象に仕上げています。

フィレンツェ彫りのカルセドニーリング

Ring-008

ふっくらとした優しい形のカボションカットのカルセドニー。海の様な、淡い透明感のある色合いのカルセドニーを覆輪留めでセッティングした、シンプルなデザインのリングです。

 

石座の爪を倒して石を留めた後、石座全体にも繊細なフィレンツェ彫りを彫刻しています。
また、腕の上半分にはフィレンツェ彫りの代表的なモチーフであるアカンサス(葉アザミ)の模様を彫刻しています。

 

真っ白な無垢の金属に彫りを入れると、作品の雰囲気・印象が360度(と言ってもよいくらい)変わります。
通常、彫りの工程は石を留めてから最後に彫刻していきます。彫りを入れると、最後の最後で作品の雰囲気がガラッとクラシカルな印象へと変わります。彫りの力はすごいものだ、といつも感じています。
それゆえに私はフィレンツェ彫りの魅力を感じ、イタリアのフィレンツェまでこの技術を学びに行きました。

 

こちらのカルセドニーのリングもシンプルなデザインではありますが、彫りを入れることでクラシカルでエレガントな雰囲気に仕立てました。
金属は固くて冷たいという印象が通常ですが、彫りを入れることで、手作りの温かみを感じ柔らかな印象を持ち、ジュエリーが石を優しく包み込んでいるかのように感じます。

Ring-007

イタリアフィレンツェで留学中に学んだ、透かし彫り(Traforo Forentino)とフィレンツェ彫り(Incisione)を施したフィレンツェスタイル(Stile fiorentino)のリングです。

 

こちらのデザインは、フィレンツェで代々受け継がれてきた伝統的なスタイルのもの、私がフィレンツェで最初に学んで制作した透かし彫りのリングです。
透かしの位置や数をアレンジすることで様々なデザインに応用していくことができ、このフィレンツェで発祥してきた技術や伝統は、とても素晴らしいものだと思います。
フィレンツェにいたころに想いを馳せながら、そしていつもそこにある伝統に敬意を示しながら・・・・。

 

リングの上下を挟むように淵をつけて、その淵全面にも彫りを入れるのがフィレンツェスタイルのジュエリーです。
透かしの形はsemino(小さな種)と呼ばれており、名前の様に種の形をしています。
透かしの部分はヤスリを入れることができないくらい小さなサイズなので、髪の毛程の細さの糸のこを、ヤスリの様に使って全ての穴を丁寧に透かしていきます。裏から表から何度も少しずつ慎重に透かしていきます。

 

金属の面で透かしを施してない部分には、メレサイズの石を留めています。透かしのバランスと石のバランスは、リング全体の美しさに反映されていきます。
永い伝統とともに大切に受け継がれてきたフィレンツェスタイルのジュエリー。
流行に左右されず末永くお使い頂けるデザインとなっています。

フィレンツェ彫りのエタニティリング

Ring-006

フィレンツェ彫りをリングの側面に施した、フルエタニティのリング(anello dell’eternità)です。
フルエタニティはリング全周に石が留まっているので、身に着けて頂くと手元を華やかに彩ってくれます。

 

こちらのリングは、一本の無垢の角材を曲げてリング状に溶接し、全周に穴をあけて石を留めています。
全ての面に石を留めるので、石の間隔はまず穴をあける前にリングの全周をジュエリー用のコンパスを使って図り、石をいくつ留めるのかを計算してから印をつけ、穴を開けて石を留めていきます。
リングのサイズによって石同士の間隔が変わってくるので、リングサイズに合わせて制作しています。

 

リングの側面から見た場所にはフィレンツェ彫りを入れたかったので、まず最初の角材を作る段階で彫りを入れることを考慮して地金に厚みを持たせています。
リング側面の彫りは、フルエタニティの石の連続した規則性にリンクするような、規則性のあるデザインの彫り模様を入れています。
フィレンツェ彫りを施した場所は、それだけで金属がキラキラと反射しますので、石の輝きだけではなくリング自体も華やかに輝きます。
側面にもフィレンツェ彫りを入れることで、どこから見ても輝きを楽しんで頂けるリングとなりました。

フィレンツェ彫りのリング

Ring-005

フィレンツェ彫りを全体に施したクラシカルなデザインのリングです。イタリアフィレンツェに在学中に制作しました。

 

リングの平らな部分全体にはSetaというシルクラインの彫りを入れています。
このシルクラインの仕上げ方は、イタリアではリガトゥーラ(rigatura)とも言われており、シルクライン専用のリガータという鏨(la ciappola rigata)を使って彫りを入れていきます。
シルクラインはシンプルな線ですが、その線を真っすぐ強弱も均等になるように丁寧に彫りを入れていきます。
メインの彫り模様のベースとなる部分にヘアラインを入れることで、空間の余白を埋める事ができると同時に、模様彫りの部分がより一層際立つのです。
また金属全体が穏やかな優しい輝きを放ちます。

 

そして、ジュエリーに余白をつくらないのがフィレンツェ式のジュエリーです。
こちらのリングも淵の部分まで全て彫りを入れています。側面、正面、どちらの面からみてもジュエリーの様々な表情を楽しんで頂くことができるかと思います。

 

メインとなるフィレンツェ彫りの模様は、小さな唐草模様を組み合わせたデザインで装飾しています。
繊細な雪の結晶の様な彫りの模様です。

 

こちらのリングは幅広のリングなので身に着けるとしっかりとした存在感があり、クラシカルなレースをまとっているかの様です。

Ring-004

シンプルな甲丸リング、そのリングにぐるっと一周花や葉っぱ・蝶々などの自然モチーフを彫刻しました。
リングをクルクル回してみると、数種類の花や蝶々など色々な表情や場面などのストーリーを楽しむ事ができます。

 

この甲丸形状のリングはイタリアではAnello bombato(丸みを帯びたリング)と言います。
このタイプのリングは中身が空洞のものと、そうでないものがあります。
このリングは中が空洞ではなく無垢の金属なので、通常のフィレンツェ彫りよりも深く彫ることができ、深く彫ることで立体感や奥行き感を表現することができます。
花びら一枚一枚の柔らかさや質感などを小さなリングの中で表現しています。

 

深彫りはイタリア語でscavare(スカヴァーレ)と言い、何度もチャッポラ(タガネ・彫刻刀)を入れる為、通常の彫りの何倍も時間と手間がかかります。しかし金属を深く彫り崩していることで彫刻のような重厚な仕上がりとなります。

 

このリングは最後の仕上げに燻しを施して、金属を黒く染めて奥行きを生かしたデザインにしてみました。また燻し仕上げを施すと、時代とともに永く大事にされてきたようなアンティークの風合いを出すことができます。
シルバーならではの風合いも楽しんで頂けるジュエリーです。

Ring-003

ボロシリケイトガラス(Borosilicate glass)という強化ガラスとシルバーを組み合わせて制作したリング。
私はイタリアのフィレンツェに渡る前に、ガラスで作ったたくさんのルースを日本で制作しイタリアへ持っていきました。
留学前から頭の中にはたくさんの作りたいアイディアが既にあって、イタリアでそれらを制作しフィレンツェ彫りまで入れて完成させたいという思いが強くあったからです。
そしてそれらを実現できる環境がフィレンツェにはありました。原型制作、フィレンツェ彫り、透かし彫り、石留のマエストロ達にいつでも相談できる素晴らしい環境がありました。

 

こちらのリングもフィレンツェにいた時に制作した作品です。

 

ボリシリケイトガラスは、フラスコやビーカーなど理化学実験などに使われる器の素材とされているガラスで大変強度があるものです。
通常の石留のように地金を叩いて留めても割れることはありません。
こちらのガラスは変化色と呼ばれる色ガラスを使って制作しています。変化色のガラスは作業中の温度によってガラスの色味が変わる不思議なガラスで、透明感のある奥行きやグラデーションの様な色合いを出すことができます。
見ていると海の中を漂っているかのような、不思議な気持ちになってきます。
これは天然石とはまた違った魅力だと思います。

 

リングの腕には、全面にフィレンツェ彫りの代表的なモチーフであるアカンサス(葉アザミ)の模様を彫刻して仕上げています。

フィレンツェ彫りのアメジストリング

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アメジストのシルバーリングをつくりました。
腕のデザインは、アメジストに向かってふっくらと広がりを持たせています。
デザインはシンプルなものですが、フィレンツェ彫りで全体を華やかに仕上げています。
身に着けて頂くと、彫りの輝きでリング全体がキラキラと輝きます。アメジストとのコントラストもとても美しいです。

 

リングの石座は地金をぐるっと一周たおして留める「覆輪留め」という留め方で留めています。
その石座の部分端から端まで、フィレンツェ彫りを入れています。
石座の彫りは、花びらがアメジストを優しく包み込むかのようなデザイン。
これは、石座の爪を倒してからタガネで花びらの模様を山形に彫りこんでいます。
石に傷を付けないように繊細に彫っていくことができるのも、手彫りのフィレンツェ彫りならではの技術です。

 

リングの腕の部分のフィレンツェ彫り。
Setaというシルクラインの彫りを入れて、その上から小さな唐草模様をいくつか組み合わせて装飾しています。
小さな唐草模様の組み合わせは、一つだけではなく、いくつかを組み合わせることで一つのデザインとなり完成されていきます。
ジュエリーの余白にどのように彫りを配置するか、どのような組み合わせにするかがとても大事です。
そんな事を日々楽しく考えながら、すべてのジュエリーに一点一点彫りをいれています。

Ring-001

フィレンツェの伝統的な技法、透かし彫り(Traforo Forentino)で装飾を構成したリングです。
イタリアフィレンツェの彫金学校在学中に制作した作品になります。
フィレンツェの透かし彫りを施したリングでは皆さんもご存じかもしれませんが、代表的なデザインはいくつかあるのですが、その代表的なリングを制作した後、2つ目のリングとしてこちらを学校で制作いたしました。
だいぶ透かし彫りにも慣れてきたころ・・・。そして透かし彫りの魅力にはまってきた頃でしょうか・・・・。

 

一つ一つの透かしの大きさは、ヤスリが入らないくらいの小さなものとなります。
工程としてはまずドリルで小さな穴をあけてから、その一つ一つの穴を糸鋸を小刻みに動かしながら透かしていきます。
大変手間と時間のかかる作業です。私はいつも、透かし作業するときには写経を行うかのように無心になって作業をしています。
人によって向き不向きはありますが、私はそういった無心になれる時間がとても好きで、自分はその作業は向いているのだなと思っています。

 

こちらのリングも透かし彫りを施し、石を留め最後に全面にフィレンツェ彫り(Incisione)を施しています。
幾何学的な連続する透かし装飾の中にバランスよく石が配置されており、眺めていると、建築の構造物の様な規則正しい美しさを感じることができるかと思います。
幅広のリングですが、全体的に透かしを施しているので軽やかに身につけることができます。