付け替えて楽しむ真珠のピアス
お客様がお持ちのMIKIMOTO製の真珠のピアス。
こちらのピアスにシチュエーションによって付け替えて使用できるパーツをご注文頂きました。
真珠は涙の象徴と言われていて、日本でも日常的に冠婚葬祭用のジュエリーとして身につけられています。
その歴史をさかのぼると、ビクトリア女王は夫のアルバートがなくなった後、40年間黒の服と無色ジュエリーで装飾されていたそう。
この伝統が長年続いており、今でもお葬式に出席する際に王室の方々は真珠を身に着け続けています。
お客様がお持ちのMIKIMOTO製の真珠のピアス、冠婚葬祭用に使う事が多いとのことで、そのピアスを普段様にもう少し華やかさをプラスしてお使いになることができないでしょうかとご相談を頂きました。
確かに、一般的な華やかさを求めるジュエリーは冠婚葬祭に使えませんし、逆に冠婚葬祭用のジュエリーは普段使いに物足りなさを感じてしまうというのも納得です。
付け替えできるオプションとしてのパーツがあれば、色々なシチュエーションで付け替えして楽しめますし、利便性も高まりますよね。
ということで、いつもの様にラフデザインを2つ描いてご提案させて頂きました。
お客様にご覧頂いたところ、デザイン両方気に入って頂き悩みに悩まれた結果、今回は両方お作りすることになりました。
まずこちらはメープルリーフデザイン。
葉先がひし形の様に広がるフォルムに、フィレンツェ彫りで葉のテクスチャを彫り入れました。
キラキラとした彫りの輝きと、つややかなパールが耳元を華やかに演出してくれます。
真珠のピアスは、このようにメープルリーフから外すことができます。
そして、もう一つのデザインはこちらです。
しずく型デザインのフォルムにはsetaというシルクラインの彫りを入れて優しい印象に仕上げました。
淵の内側は少しだけ柔らかな膨らみをつけています。
シルクラインの彫りはフンワリと膨らんだフォルムに彫り入れているので、そのフォルムにマッチしていて本当の絹のような柔らかさを感じて頂けるようなデザインとしました。
裏面にはアトリエの刻印とともに、放射状のシルクラインを彫り入れました。
一つ一つ手彫りで彫りを入れてますので、彫りの模様が完全に左右対称ではないのも手作りの良いところなのです。
お客様にはとても気に入っていただき、真珠のピアス以外にダイヤのピアスなどにも付け替えたりして楽しんでいただけているとのこと。
こちらのお品物は、お客様からのご提案も頂きアトリエで販売させて頂く事となりました。
コロナなどが落ち着いた際には、個展や展示会などで皆様にもご覧頂ければと思っております。
この度はご注文頂きありがとうございました。
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