バルジェッロ国立博物館 (Museo Nazionale del Bargello)
ルネサンス彫刻の数多くが展示されているバルジェッロ国立博物館(Museo Nazionale del Bargello)に行ってきました。
Museo Nazionale del Bargello
Via del Proconsolo, 4, 50122 Firenze
行政長官の館として1200年代半ばに建てられた後、
16世紀には司法長官(Bargello)の役所兼邸宅として利用されていました。
土曜日の午後に訪れたのですが、並ばずに入ることができました。
ウフィツィ美術館やアカデミア美術館のように人が多くないので、ゆっくりと鑑賞することができると思います。
ミケランジェロなど、ルネサンス期の彫刻を中心として展示している博物館です。
入るとすぐ、中世の中庭が広がります。
壁面には、紋章や石版などで装飾がなされています。
そびえ立つ塔は高さ54メートルだそうです。
1階にはミケランジェロの作品が展示されている部屋があります。
16世紀の作品が中心です。
ミケランジェロの有名な作品「ブルータス」(Bruto)。
予備校生の頃、この石膏をデッサンしたことがあったので、感動もひとしおです。
この首のひねりを表現するのに、苦労したことを思い出します。
ミケランジェロが60歳ごろの作品です。
実は、ミケランジェロが手がけたのは頭部だけで、体の部分はお弟子さんが制作されたそうです。
フィレンツェ出身の彫刻家、ベンヴェヌート・チェッリーニ(Benvenuto Cellini)の作品。
ベンヴェヌート・チェッリーニは彫刻だけでなく、彫金や絵画なども制作していました。
こちらの作品はシニョリーア広場の角にあるランツイの回廊に展示されている、「ペルセウス」の台座のオリジナルです。
立体的な表現の素晴らしさに目を見張る作品でした。
階段を上って2階へ・・・。
階段をあがったところにある回廊。
こちらにも彫刻がずらっと並びます。
回廊に展示されているピエトロ・フランカヴィッラ(Pietro Francavilla)の彫刻イアーソーン(Giasone)。
イアーソーンはギリシア神話に登場する英雄です。羊の毛の表現が素晴らしい!彫刻とは思えないくらいです。
2階には工芸品の数々が並びます。
金細工師、アントニオ・サルヴィの作品。聖体顕示台(Ostensorio)と書いてあります。
聖体顕示台とは、14世紀ごろから用いられた祭具のようです。細工がとても見事でした。
中世のジュエリーコレクション。
バルジェッロ博物館は、彫刻がメインというイメージを持っていました。ジュエリーが展示されているとは思わなかったので
とてもうれしかったです。中世のものですが、今でも通用しそうなデザインですよね。
こちらは陶器(マヨリカ焼き)の展示室。マヨリカ焼きというのは、イタリアの錫釉陶器でルネサンス期に発祥したものです。
その他には、絨毯・象牙細工・家具・銃器など、とにかく多くの工芸品が展示されていました。
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