考古学博物館(Museo Archeologico) - treSensi
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考古学博物館(Museo Archeologico)

フィレンツェにある考古学博物館(Museo Archeologico)はエトルリアに関する展示が充実しており
イタリアでも重要な博物館のひとつです。

考古学博物館はサンティッシマ・アンヌンツィアータ広場(Piazza della Santissima Annunziata)のそばにあります。
サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場中央にあるのは、ジャンボローニャ(Giambologna)作の
フェルディナンド1世の騎馬像(Statua equestre di Ferdinando I de’ Medici)。

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Piazza della Santissima Annunziata

 

ジャンボローニャはメディチ家の宮廷彫刻家の一人で、この広場に面したサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会に
埋葬されています。写真左は16世紀に建てられた、マリアの下僕信心会(Loggia dei Servi di Maria)の修道院で
現在はホテルとして利用されています。こんなにも古い建物のホテル、一度は利用してみたいですよね。

こちらは同じ広場にある半漁人がモチーフとなった噴水。
作者は先ほどのジャンボローニャの弟子であったピエトロ・タッカ(Pietro Tacca)です。
ピエトロ・タッカといえば、以前こちらのブログに書いたフィレンツェの子豚ちゃん(Porcellino)も彼が制作したそうです。

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そして、その広場に面して考古学博物館があります。
場所が少しわかりにくくて、私は最初間違えてそばにある「捨て子養育院美術館」へ入ってしまいました。
この赤いのぼりを目印にするといいかもしれませんね。

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Museo Archeologico Nazionale di Firenze
Piazza Santissima Annunziata, 9b, 50121 Firenze

 

期間限定の特別展では、古代ギリシア·エトルリア·ローマの時代のブロンズ像が展示されています。
小さなブロンズ像をテーマにした展示構成になっていました。
2015年3月20日〜6月21日までの企画展です。

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この企画展では主に、メディチ家とロレーヌ家のコレクションを中心に、160点もの彫刻が展示されています。

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こちらは紀元後1世紀後半の彫刻。とても奇妙な骸骨の彫刻です。
「メメント・モリ」を主題としている作品とのこと。

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小さな天使の彫刻三体。天使はそれぞれ、楽器を演奏したり、踊ったり、矢をいっていると説明がありました。
時代に関わらず、天使をモチーフとした作品は多いのですね。

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彫刻だけでなく、ジュエリーもいくつか展示されていました。
ライオンにまたがる天使のカメオがセッティングされたジュエリー。
紀元後1世紀のギリシアの彫刻家のサインが入っており、メディチ家のコレクションの中でも
特にすばらしいカメオの一つと考えられているそうです。

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そして、こちらはヘラクレスの胸像です。16世紀の作品。
かつてはフィレンツェにある Cepparello宮に設置されていたようです。
ヘラクレスはライオンの頭と皮を兜・鎧のように身につけて戦ったと言われており、それを象徴するような作品。

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そして、ここからは常設展示です。
こちらは紀元前7世紀の土葬されたお墓。トスカーナにあるカザーレ・マリッティモ(Casale Marittimo)という
場所で発掘されたそうで、男性のお墓だったようです。

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カザーレ・マリッティモという地名は初めて知りました。
近くにカザーレ・マリッティモの景色が撮影されたパネルが貼ってありました。イタリアは小さいようで、広いですよね。
まだまだ知らない場所がたくさんあります!

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ピサ(Pisa)の北にあるフィグレッタ(Figuretta)という場所で発掘された石碑です。
紀元前6世紀のもので、発掘されたのは一部ですが、全体のイメージが再現されています。
頭の玉ねぎのような部分は本物の部分のようですね。
写真左側に写っているパネルの黄色い部分が再現部分だそうです。

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こちらは紀元前6世紀前半・ブロンズで作られた儀礼用の団扇。ポプロニア(Populonia)というエトルリア時代の
都市国家だった場所から出土されたもの。ダチョウの羽を模してデザインされています。

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写真左は、蛇の形の腕輪。主に古代ローマの兵士が武勲を示す時や、
一般の男女が装身具として用いることもあったようです。
そして、右上の茶色い小さなものは小石だそうです。なぜ小石が??とちょっと不思議に。
そして、右側の長いものは女性の化粧道具として使われていたもののようです。
ともにポプロニアからの出土品で、紀元前6世紀前半のもの。

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こちらはブロンズ製の釣り式香炉だそうです。ポプロニアからの出土品で、紀元前6世紀前半のもの。
この時代から人々は香りを楽しんでいたのですね。デザインもこっていますね。

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そして、これはエトルリア時代の黒色の素焼きつぼ。ブッケロ式陶器といわれています。
黒い土を原料として作られており、スタンプの様な装飾がみられます。
現代でも通用するようなデザインですよね。

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ブロンズ製の香炉のフタ。
フタの部分のデザインにもエトルリア人のこだわりを感じますね。
蓮の花と猫をモチーフにデザインされているそうです。

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そして、こちらは衣服などを留めていたピン、フィブラ(Fibula)といいます。
ヴェトゥロニア(Vetulonia)からの出土品で紀元前7世紀末のもの。

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こちらは人の形をした取っ手。何の取っ手に使われていたのでしょうか。想像がふくらみますね!

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グロッセト・マルシリアナ(Marsiliana d’Albegna)から出土した銀製のフィブラ。紀元前7世紀。
ライオンとアヒルと竜がモチーフとなっているそうです。
ライオンとアヒルはわかるのですが、竜はどこでしょうか??
ある程度の地位にあった人のフィブラと考えられているようです。確かに装飾が細かくとても手が込んでいます。
写真だと少しわかりにくいのですが、全体に粒状の細工がしてあります。
これは粒金技法と言ってエトルリア人が生み出した謎の技法と言われています。

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こちらは洗面器です。馬に乗った女性が装飾されています。
紀元前7世紀末~6世紀初め頃のもの。ピティリアーノ(Pitigliano)から出土。

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興味深いものをいくつかご紹介しましたが、このほかにもかなりの点数の出土品が展示されており
想像以上のボリュームでした。
また二階もあり、二階には主に、エジプトから出土した展示品が多数展示されています。
展示品を見ながら、エトルリア人の高度な文明に感心するばかりでした。

さて、話は変わって・・・。
来週からいよいよジュエリーの勉強がスタートします。
予定より一か月早めてスタートすることになりました。やっとで!という感じです。
しっかり吸収できることは吸収して、貴重な時間を大事に使いたいと思います。

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