ミラノでジュエリーの展示会 Maestri del gioielloとドゥオーモ
先週の土曜日に、 ミラノで Maestri Del Gioiello というジュエリーの展示会がありました。
イタリア人ジュエリー作家が多く出展する展示会ということで、ミラノまで見に行ってまいりました。
気軽にミラノまで行けるのも、今のフィレンツェでの生活が基盤にあるからですよね、有難いことです。
ミラノは今回初めて訪れました。
フレッチャロッサという高速列車で、フィレンツェ→ミラノまで1時間45分ほどで行くことができます。
前もってTrenitalia(イタリアの鉄道会社)のサイトで往復50ユーロのチケットを購入することができました。
ミラノ万博が開催されているので、当日購入の場合は値段がかなり跳ね上がるようで、
聞くところによると片道で70ユーロ以上とか。
予定が決まっている場合は早めに購入がお得ですね。
この電車がユーロスター、フレッチャロッサです。
ミラノでは10月31日まで万博が開催されています。
友達が行ってきたそうで、人気のある館は数時間待ちだそうです。日本館はかなり行列していたとか・・・。
あっという間にフィレンツェからミラノに到着!
2等席でしたが、座席指定もできてかなり快適な乗り心地でした。2等でも充分です。
ミラノ中央駅(Milano Centrale)のホームは、フィレンツェよりもかなり大きいです。
乗降客数は、ローマのテルミニ駅に次いでイタリアで二番目に多いそうです。
改札を出たところ。天井がとっても高くて広々とした空間です!
ミラノ中央駅は一日32万人の乗降客数だそうです。そして、かなりハイテクな雰囲気でした。
そして、こちらがミラノ中央駅の外観です。
要塞にしか見えません!建物の幅200mで天井の高さは72mだそうです。
ミラノ中央駅は1926年に着工して、1931年開業しました。
建築家フランクロイドライトがミラノ中央駅の事を「世界で最も美しい鉄道駅」と称したというのも納得です。
ミラノ中央駅から、Maestri Del Gioielloの展示会場であるPalazzo Giureconsultiまでは
地下鉄で移動します。ちなみにPalazzo Giureconsultiの最寄駅は「DUOMO」駅です。
地下鉄も日本の地下鉄とよく似ていて、とてもハイテクでした。
M1(赤)とM2(緑)、M3(黄色)の3種類しかないので、とても簡単に目的地までたどり着くことができます。
DUOMO駅までは黄色のM3で向かいます。
ホームも日本の地下鉄の雰囲気とほとんど変わりません!
地下鉄の切符。一定の区間までであれば、どこまで乗っても1.5ユーロです。
改札機があるので、フィレンツェと違って刻印のし忘れも防げてとっても良いシステムですね。
10分くらいで、「DUOMO」駅に到着。
展示会場のPalazzo Giureconsultiはドゥオーモの西側にあるメルカンティ広場(Piazza Mercanti)に面しています。
この建物は1562年に建築されて、ルネサンス期には貴族の公認機関が収容されていましたが
現在は商工会議所として利用されているそうです。
Palazzo Giureconsulti
Piazza dei Mercanti, 2, 20123 Milano
「ジュエリーの巨匠たち」展(MAESTRI DEL GIOIELLO)
2015年6月12日 (金曜)11:00~19:30
2015年6月13日 (土曜)10:00~19:30
2015年6月14日 (日曜)10:00~19:00
※入場無料
残念ながら展示会の写真撮影は禁止だったので、写真はないのですが
ミラノに限らず、イタリアで活動している作家さんや企業などがブースを出展していました。
日本のジュエリーの展示会のような規模ではなく、1時間もあれば見終わってしまうくらいでしたが、
エナメルやイタリアンスタイルの技法を使った、ジュエリーを多く見ることができました。
また、作家さんが展示ブースに立っていたので気になった商品に関しては
色々と質問することができたのでよかったですね。
中にはフィレンツェのポンテベッキオにあるお店に卸している作家さんもいらっしゃいました。
年に一回、毎年開催されているようですので、ジュエリー好きな方には是非お勧めしたいですね。
当日は直接、作家さんから商品を購入できるようです。
展示を見た後に、歩いていたら日本食のお店を見つけました。
丁度ランチの時間だったのでここでお昼を食べることにしました。
MUSUBI
Via Santa Radegonda, 16, Milano
テイクアウト専門ですが、店内で飲食も可能です(カウンターの立ち食い形式です)
内装もなかなか力を入れていて、忠実に日本らしさを再現していました。
おにぎりなどの軽食は外のカウンターからも注文できるのですが、
食事は店内で注文します。定員さんはイタリアや中国の方でした。
私はカツ丼(8ユーロ)を注文しました。カツ丼はイタリア語で、Cotoletta di giapponese。
イタリア版カツレツのことをCotolettaといいます。
日本のトンカツと違って、少ない油で炒めるので割とカリッとしているのですが
注文したトンカツは日本のトンカツと似たような揚げ具合でした。
味はまあまあ、ですね。友人は海鮮丼を頼んでいました。
昼食を食べ終えて、帰りの電車の時間まで、まだだいぶ時間があったので、ドゥオーモの方へ戻ることにしました。
ドゥオーモ広場には、統一イタリア初代国王・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世(Vittorio Emanuele II di Savoia)の
騎馬像があります。
そして、こちらの建物は、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア(Galleria Vittorio Emanuele II)。
ドゥオーモやスカラ座に繋がっているアーケードで、プラダやグッチなど多くの店舗が並びます。
アーケードにはガラス張りのアーチがあり、東京ディズニーランドのワールドバザールはこのガッレリアが
モデルになっているそうです。確かに言われてみればすごく似てますね。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアを抜けるとスカラ座があります。
スカラ座はイタリアオペラ界の最高峰で、1778年に落成されました。
この建物自体は二代目で、初代の建物は焼失してしまったそうです。
スカラ座で行われる演目は人気のものは発売後すぐに完売してしまうようですが、チケットは安いものだと20ユーロ、
高いものだと300ユーロくらいだとか・・・。意外と気軽に見ることができるのですね。
そして、スカラ広場にあるレオナルド・ダ・ヴィンチ像。
レオナルド・ダ・ヴィンチといえば、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の壁画「最後の晩餐」が
有名ですよね。最後の晩餐は予約をしなければ見ることは難しいようです。
15分毎に25人までしか入場できないそうで、今回は見るのをあきらめました・・・。
そして、ミラノの街の中心に建つのがドゥオーモ(Duomo di Milano )。
ゴシック建築の大傑作と言われるこのミラノのドゥオーモは、14世紀後半に着工され、完成したのは500年後の
1813年と言われています。約5世紀もの歳月をかけて作り上げられたというのは本当に驚きですよね。
Duomo di Milano
Piazza del Duomo, Milano
ドゥオーモ正面には5枚のブロンズ製の扉が並びます。
これらの扉はもともと木製だったのですが第二次世界大戦後に修復される際に、
ブロンズ製のものに変えられたそうです。
そして、一番豪華なのがこの中央扉です。
ミラノ出身の彫刻家ルドヴィコ・ポリアーギ(Lodovico Pogliaghi)の作品です。
聖母マリアの生涯が表現されています。
真下から見るとその立体感がよくわかります。
人物が生き生きと表現されていて、見飽きることがありません。
キリスト降誕の様子がえがかれています。
そして、こちらは十字架を運ぶキリスト。
扉全面に、聖母マリアとキリストの物語が表現されています。
こんなに素晴らしい作品を間近に見れるとは・・・感動しました。
ドゥオーモの壁面すべてに細かい装飾が施されています。
手を抜いたところがまったくなく、500年の歳月をかけて建設されたというのも納得です。
そして、こちらがドゥオーモの内部です。長軸報告から見た景色。
そして、短軸方向から見た景色がこちら。写真右側が祭壇です。
内部は52本の柱で支えられており、その石柱すべてぐるりと取り囲むように聖人の彫刻が施されています。
ドゥオーモの内部には、多くの彫刻や絵画があるのですが、
こちらの彫刻はちょっと異色です。
マルコ・ダグラーテ(Marco d’Agrate)作のサン・バルトロメオの像(statua di S. Bartolomeo)。
バルトロメオは新約聖書に登場するイエスの12使徒の一人です。
皮剥ぎの刑で殉教したと言われており(怖い・・・)、この彫刻も自分の皮をストールの様にまとっています。
ドゥオーモには、パイプオルガンは全部で4台あるそうです。装飾が見事でした。
随所に存在するステンドグラスが大変美しかったです。
ミラノは、今回のジュエリーの展示会がなければ訪れることは無かったかもしれないのですが、
ドゥオーモの美しさを目の前にして、本当にミラノに来てよかったと心から思いました。
時間の関係で屋上のテラスにはいくことができなかったのですが、もし次回ミラノを訪れることがあるなら
是非行ってみたいと思っています。
また、ミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館(Museo Poldi Pezzoli)にも足を運びました。
この美術館はイタリア人による好きな美術館ランキングの上位にはいる程の美術館だそうで
期待して行ったのですが、その期待を裏切らないくらい素晴らしい展示物の数々を見ることができました。
その内容はまた後日書きたいと思いますのでお楽しみに・・・。
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