フィエーゾレとコンサート
フィエーゾレはフィレンツェからバスで20分程の場所にあるトスカーナの小さな町です。
フィレンツェの街を見渡せる標高300メートルの高台にあり人気の観光地だそうです。
フィエーゾレはもともとは、エトルリアの都市国家でもあったとか。
大家さんの友達の友達(遠いですが・・・)がオーガナイズするコンサートがフィエーゾレで行われるということで
フィエーゾレの観光ついでに行ってみることにしました。
フィエーゾレは、サンマルコ広場の7番のバスに乗って終点の場所にあります。(片道1.2ユーロ)
バスに乗るときも刻印を忘れずに!写真に写っている黄色い機械にチケットを通して刻印をします。
刻印を忘れると、検査が入ったときに即罰金です・・・。
20分と少しほどで、フィエーゾレに到着!フィレンツェからとても近いですね。
バスはフィエーゾレの中心でもあるミーノ広場(Piazza Mino)に到着します。
広場には、小さなマーケットが数件並んでいました。
広場にはジュゼッペ・ガリバルディ(Giuseppe Garibaldi)とヴィットリオ・エマヌエーレ2世(Vittorio Emanuele Ⅱ)の
銅像があります。この二人はイタリア統一に大きく貢献した人物です。
写真では見えないのですが、この銅像の二人は握手をしています。
これは「テアーノの握手」と呼ばれるシーンを表現しており、イタリア統一運動において大変有名な場面だそうです。
軍事家であったジュゼッペ・ガリバルディは征服した土地をすべてサルデーニャ王国の国王であった
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世に譲り、この握手によってイタリアは軍事的衝突を回避する形で
統一されることになったのだとか・・・。ヴィットリオ・エマヌエーレ2世はその後、イタリアの初代国王となります。
広場にはこんな彫刻もありました。Antonio Crivelli という彫刻家の「Fuga dal tempo」と題された作品。
絶妙なバランスです。
広場のすぐそばには、ドゥオーモがあります。
11世紀に建造され、13世紀~14世紀に拡張されたロマネスク様式の聖堂です。
ファサードは凝灰岩の石積み様式です。
Duomo /Cattedrale di S.Romolo
Piazzetta della Cattedrale, 1, 50014 Fiesole FI
残念ながら内部の写真撮影は禁止でしたので写真はありませんが、内装は大変シンプルではあったものの
ロマネスク様式の格調高い空間でした。
そして、ドゥオーモの脇の登り坂を上っていくと・・・。
ちょっとした休憩ができるスペースがあります。
そして、その場所から見える景色がこちらです!フィレンツェの街が一望できます。
暑い中登り坂を登ってここにたどり着いたので、風がとても心地よかったです。
写真の中央にフィレンツェのドゥオーモがちいさーく写っています。
そして、この場所からまた少しだけ坂を登った場所にサン・フランチェスコ教会(San Francesco)があります。
14世紀のロマネスク様式の聖堂です。
Chiesa e Convento di San Francesco
Via S. Francesco, 13, Fiesole, FI
こちらの教会も大変シンプルな造り。写真はゴシック様式の本堂です。
この教会には修道院が併設されています。僧院の中庭が大変可愛らしくて素敵でした。
教会付属の美術館に設置されていたステンドグラス。
イタリアのステンドグラスは日本のものと違って写実的なものが多いですね。
そして、お昼はミーノ広場からすぐの場所にあるリストランテで。目の前にフィレンツェの街並みが広がります。
ランチを食べた後は教会などを訪れつつ、街を散策しました。
にしても、丘の上にある街なので上り下りが大変激しく息がきれていまします!
エトルリア人がこの街を築いたそうですが、彼らがこのように高い場所を選んだのは防衛のためだと言われているのも
納得ですねえ。
サンドメニコ修道院。1406年に設立された修道院で、初期ルネサンスのイタリア人画家であり修道士でもあった
フラアンジェリコが20歳の頃この修道院に入り、そののち院長を務めたそうです。
Convento di San Domenico
Piazza S. Domenico, 4, 50014 Fiesole FI
付属の教会の内部。白を基調とした美しくて格調高い空間でした。
そして、フィエーゾレ大修道院(Badia Fiesolana)は、外装の修復中でした。
この教会は欧州大学院のキャンパスを併設しています。この日は教会側の入り口がしまっていたのですが、
大学院の入り口から入って中を見させていただくことができました。(内部の写真撮り忘れました・・・。)
この教会は建設された際に、メディチけから多額の寄付を受けたと言われているそうです。
ロマネスク様式のファサードが工事中のカバーで見れなかったのは残念でしたが、カバーのプリントを
見て少しだけ見た気分になりました(笑)。
コンサートは21時スタートなので、その前に腹ごしらえ。
イタリアに来て初めてインド料理を食べました。
このお店は偶然見つけて入ったのですが、フィエーゾレで美味しいと有名なインド料理店だったと後から
大家さんから聞きました。美味しかったです!
Ristorante India
Via Antonio Gramsci, 43, Fiesole FI
さて、21時少し前にコンサートの会場に向かいます!
会場は、なんとロマーノ劇場(Teatro Romano)です。
Teatro Romano
Via Portigiani, 3, Fiesole FI
この円形劇場は紀元前1世紀後半に造られたといわれています。
夏に毎年開催されるフェスティバルでは会場として使用されているそうです。
そして、円形劇場のすぐそばに建つこちらの建物は考古学博物館です。
今回は時間がなかったので見ることができませんでしたが、また機会があれば訪れてみたいですね。
そして、予定の時間を少し過ぎたころにコンサートが始まりました。
ナレーターの方が物語を語り、その情景を合唱団と楽器の方々が演奏していくというような
ストーリー形式の珍しいコンサートでした。
「Le roi David」という題目で作曲はアルテュール・オネゲル、ダビデの聖書の物語の20のエピソードから、
7つを扱ってストーリー形式で展開していきます。
合唱団とオーケストラは「Desiderio da Settignano」という団体です。
後方の合唱団の方々の人数、100人近くいたのではないでしょうか?
合唱団とオーケストラの演奏は大変迫力がありました。
ロマーノ劇場でコンサートを聞くという体験はなかなかできないこと。その空間で音楽を聴くという事だけでも
すごく貴重な時間を過ごすことができて、大満足の一日でした!
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