フィレンツェ彫りルビーのリング
お客様がお使いのルビーのリングをリフォームさせて頂きました。
最近ようやく色々な事に時間が取れるようになりましたので、ウェブサイトのギャラリーを更新したりしていて、少しずつですが過去の事例などもご紹介しながらブログもアップしていけたらと思っています。
インスタは、一番最新のものを常にアップするように心がけておりますのでインスタも合わせてフォロー頂ければ嬉しいです!
さて、以前リフォームのご依頼があったお客様から今回は二度目のご依頼です。
お客様がお持ちのルビーの指輪、デザインが昔ながらのものなのでなかなかつける機会も無く今回新たに作り替えをご希望されてました。
デザインはアメジストのリングをウェブサイトでご覧いただきお気に召されていらっしゃったので、こちらのデザインをベースに制作を進めさせて頂く事になりました。
お客様からお預かりしたルビーを拝見したところ、もともと爪留のリングだったのですが爪が留まっていた場所に欠けが見受けられました。
おそらく何か固いものにリングをにぶつけた時の衝撃で爪の部分に圧がかかり石が欠けたのではないかと思います。
下の画像、石の上の部分がちょうど白っぽくなってかけているのがわかります。
お客様にはその点をご承知おき頂き制作を進めることにしました。
今回は4点の爪留ではなく、地金で石をぐるりと囲んで爪を倒して留める覆輪留めという留め方で石を留めます。
その留め方ですと、欠けている部分をうまく隠すことができます。
デザインは、ほぼ決まってはおりましたが石の大きさに合わせてリングを制作する必要がありますのでラフなデザイン画をかきました。
石の幅と腕の幅を同じサイズにして、ゆるやかに繋がっていくフォルムにしています。
ルースは縦で無く横に配置したのはお客様のご要望でした。縦に使うとルースが腕の幅から出るので協調されて目立ちますが、横に配置するとリング全体が馴染むというか一体感のようなものがでる気がしますね。お好み次第です。
完成品はこちら。石座の爪は、爪を倒してから花びらの模様にタガネで切り欠いているのですが、この時に石のかけている部分がみえないように花びらの場所・デザインの割り振りを考えつつ、慎重に彫りすすめました。
やはりタガネを石に当てた状態で地金を切り欠くのでこの時はかなり慎重になります。手彫りなのでこういったこともできます。
かけている場所の幅が結構広かったので、花びらの幅も少し広めに彫刻しました。
No Comments