イタリアフィレンツェの伝統的な技法、透かし彫り(Traforo fiorentino)とフィレンツェ彫り(Incisione)を施したブローチです。
Semino(セミーノ)という種のような形の透かしを全面に施しています。
まず最初に盤面に透かしの数や大きさ・位置などをデザインして、ドリルで小さな穴を開け糸鋸で透かしていきます。種のフォルムの角までしっかりとエッジがでるように、髪の毛程の細さの糸鋸をヤスリの様に上下に動かしながら透かしていきます。
裏から表からと少しずつ透かしていくので、この透かし作業は大変時間と手間のかかるものなのです。
時間をかけて丁寧に作られたジュエリーは、使えば使うほど想いや愛情がこもっていきます。
透かしの工程が完了しましたら、次は透かしと透かしの間に残った金属の余白部分にメレサイズの石を留めていきます。トータルで25ピースの石を使用しています。
石を留めたり、透かしをしたり、彫りを施して金属に余白をつくらないのがフィレンツェスタイルのジュエリーです。
最後にブローチ淵の部分に、ペンダントのフォルムである円形を生かすような流線的なフィレンツェ彫りを施しています。
透かし彫りのジュエリーはレースの様にエレガントでクラシカルな雰囲気で、流行に左右されないデザインとなっているので、末永くお使い頂くことができます。