フィレンツェ彫りの技術を用いて、タイの仏教芸術のデザインを彫刻したピアスをつくりました。
イタリアフィレンツェの彫金学校で学んでいた時に制作したブレスレット(Bracelet-001)と同じ彫刻の仕方・同様の種類のタガネで模様を彫っています。
タイの仏教芸術のデザインを彫刻している為、一見すると和彫りの様なアジアンテイストの印象を与えますが、フィレンツェ彫りを彫刻するタガネを使って絵柄を彫刻しています。
フィレンツェ彫りの模様を彫る時よりも、線の強弱をより強調しながら筆で絵を描くかの様に、タガネを動かしながら模様を彫刻していきました。
このピアスは、銀の板に模様を彫刻してから、中のデザインのフォルムに合わせて板を切っていきました。
ピアスとしてある程度の大きさ・存在感が欲しかったのですが、デザインを彫刻した板のサイズが大きくなると、板の平面の印象が協調されて立体感が無く単調になってしまう恐れがあったので、デザインを半分に分割して、耳たぶに着けるパーツと下のパーツを丸環でつなげて揺れるタイプのピアスにしました。
そうすることで、ピアス本体の揺れる動きが協調され、デザインの単調さを無くして立体的な動きを感じて頂けるピアスになりました。
仕上げに黒く燻してアンティークの様な風合いに仕立てています。