「ボロシリケイトガラス」という素材は、ビーカーやフラスコなどの理化学用ガラス製品の素材として使われており、大変強度があると同時に軽く透明度の高いガラスです。
このガラスをルース素材としてアメジストと組み合わせて、シルバーのペンダントに仕立てました。
ガラス内部に見えるキラキラとした質感は、ダイクロガラスというガラス素材をボロシリケイトガラスに溶かしこんでいる為です。
このダイクロガラスというガラス素材は、金・銀やチタンなどの金属をガラス板に真空蒸着させたもので、まるでオパールの様に様々な色彩に輝きます。
このダイクロガラスをボロシリケイトガラスに溶かし込むことで、様々な色や質感をガラスに与える事ができるのです。
ガラスの直径は約30mmと存在感のあるサイズ、金属とガラスのキラキラしたテクスチャーのそれぞれのコントラストを感じて頂ければと思い、あえてガラスの一部を金属で覆いこむようなデザインとしています。
通常、石を留める時は表面から地金を叩いて石に爪を倒して留めていくのですが、このペンダントは表から金属でガラスを覆い背面へと倒して留めています。
デザインがモダンでコンテンポラリーな雰囲気となっているので、フィレンツェ彫りもデザインに合わせてモダンなテクスチャー模様を彫刻しました。
またバチカンにはアメジストを組み合わせています。ガラスと天然石を組み合わせることで、素材それぞれの価値を高めながらジュエリーにボリュームを持たせています。
手作りのガラスと、自然の産物である天然石の色合いやテクスチャーの違い、それぞれを楽しんで感じて頂けるジュエリーが完成しました。