フィレンツェ彫りを全体に施したクラシカルなデザインのリングです。イタリアフィレンツェに在学中に制作しました。
リングの平らな部分全体にはSetaというシルクラインの彫りを入れています。
このシルクラインの仕上げ方は、イタリアではリガトゥーラ(rigatura)とも言われており、シルクライン専用のリガータという鏨(la ciappola rigata)を使って彫りを入れていきます。
シルクラインはシンプルな線ですが、その線を真っすぐ強弱も均等になるように丁寧に彫りを入れていきます。
メインの彫り模様のベースとなる部分にヘアラインを入れることで、空間の余白を埋める事ができると同時に、模様彫りの部分がより一層際立つのです。
また金属全体が穏やかな優しい輝きを放ちます。
そして、ジュエリーに余白をつくらないのがフィレンツェ式のジュエリーです。
こちらのリングも淵の部分まで全て彫りを入れています。側面、正面、どちらの面からみてもジュエリーの様々な表情を楽しんで頂くことができるかと思います。
メインとなるフィレンツェ彫りの模様は、小さな唐草模様を組み合わせたデザインで装飾しています。
繊細な雪の結晶の様な彫りの模様です。
こちらのリングは幅広のリングなので身に着けるとしっかりとした存在感があり、クラシカルなレースをまとっているかの様です。